「鵜飼町666──水田ふう・向井孝の書棚」は水田ふう・向井孝が遺した、ふたりの手になる印刷物と、未知の仲間との接点をつくることを目的として開設されました。 第一弾として、ウリ-ジャパン機関紙「非暴力直接行動」全号を掲載します。 以降、第二弾、第三弾として、水田ふう個人通信「風」、向井孝個人通信「IOM」の掲載予定しています。  毎月6日に更新します

IOM 120号

12月28日夜、下條くんがやってきての話。年末年始、仕事がなくてアブレが続く釜ヶ崎労働者ーとくに真夜中ドヤなしで青カンの人たちのためにテントをはって収容し、炊き出しをする。そして「意地でも警察に保護収容させへん」という。(そのためのカンパをやっと16万円?ばかしあつめたらしい)ぼくはついうっかり「正月やったらかえってブタ箱入りもエエのやないか」といったが、

正月の警察の取扱いは、よっぱらいには水をブッかけたりして、ヒドイものらしい。「オレにも経験あるが、とてもじゃない待遇だ」とT氏もたまたま同席していて話す。大阪市の民生局片山主幹という奴は「あいつら、ふだん貯金もせずに酒のんで、自分で好んで正月こまっとるのや」とぬかしたそうだ。しかしそういうぼく自身も片山と五十歩百歩。まだしこりのようなものが胸のうちに沈んでいる。ペンキはハゲルものだ・・・

  • 家について